『良いこと悪いこと』Hulu10.5話とは?あらすじと補完要素

地上波で完結したと思っていた『良いこと悪いこと』。

最終回を見終えたとき、正直私は胸に何かひっかかるような感覚を覚えていました。

「これで終わりでいいの?」「江藤の本当の気持ちは、結局なんだったの?」

そんなモヤモヤを抱えたまま、Hulu限定の10.5話「赦しの果て」を再生した瞬間——世界が一変しました。

このエピソードは、“黒幕”だった副担任・江藤美月(松本まりか)の視点で語られる回。
彼女の過去、苦しみ、そして「なぜあんなことをしたのか」が明かされます。

地上波で完結したかに見えたドラマ『良いこと悪いこと』

画像引用:オリコンニュース

しかし、Hulu限定で配信された10.5話「赦しの果て」は、物語にさらなる衝撃と余韻をもたらしました。

感情を揺さぶられずにはいられない内容で、気づけば自分でも驚くほど、江藤に対しての見方が変わっていました。

この記事では、10.5話で描かれた江藤の物語を中心に、彼女の“正義”とは何だったのか? そして、なぜそれが視聴者の心をここまで揺さぶったのかを深掘りしていきます。

視聴後、多くの人がこう思ったはずです。
「彼女は本当に“悪”だったのか?」

江藤美月の過去が語られる意味【10.5話ネタバレ】

中学時代のいじめと放置された被害

10.5話の冒頭、江藤の過去が静かに描かれます。
中学時代、彼女は同級生からのいじめに長期間苦しんでいました。机に落書き、私物の破壊、無視、暴力。
それを見て見ぬふりをしたのは、生徒だけでなく教師までも

「あの時、誰も助けてくれなかった」という怒り

江藤は担任に何度も相談をしていました。しかし返ってきた言葉は冷たく、「お前にも原因があるんじゃないか」。
この一言が、江藤の心を決定的に壊します。

そして彼女は、「いじめを止めない大人」を一番許せなくなったのです。

ターゲットはあの教師だった

その後、江藤は教育の道に進み、教師となります。
そしてある日、かつての担任教師が、教育委員会の幹部として高木将の人事を握っていると知るのです。

――「あの人たちは、何もなかったように生きている」

江藤の告発と暴露は、ただの復讐ではなく、「過去を見て見ぬふりしてきた人間に責任を取らせる」という、歪んだ正義の発露でした。

「正義」の形は一つじゃない 江藤の行動の裏にある信念

「壊すことでしか、変えられなかった」

江藤の行動は許されるべきではない。
しかし彼女は、「誰かが泥をかぶらなければ、この構造は変わらない」と語ります。

これは狂気か、それとも覚悟か――。
江藤は、自分が“悪者”になることを覚悟したうえで、教育現場の歪みを暴こうとしたのです。

高木との対比に見る“贖罪”の在り方

高木将もまた、過去にいじめ加害者だったという罪を背負っています。
彼は「未来の子どもたちのために償う」として教師を続けてきた人物。

対して江藤は、「過去を暴かずに未来は変えられない」として、暴露という行動に出ました。

2人は正反対のようで、実は“救えなかった過去”に縛られた存在同士
その意味で、江藤は高木の“裏の姿”ともいえるキャラクターだったのかもしれません。

画像引用:オリコンニュース

視聴者の反応 江藤に共感?それとも拒絶?

「悪役じゃない」と語る声の背景

10.5話を視聴したSNSでは、以下のような声が相次ぎました。

  • 江藤に完全に共感したわけじゃない。でも、責められない
  • いじめの被害者が“誰にも守られなかった”経験って、こんなにも根深いんだ
  • 10話までで“ただの黒幕”扱いだったのが、一気に変わった

この変化の大きな理由は、彼女の視点を“理解する材料”が初めて提示されたことにあります。

「10.5話が本当の最終回だった」と言われる理由

「10.5話を観て初めて、10話のラストが理解できた」
「むしろ地上波の最終回だけでは、江藤の物語は未完成だった」

視聴者の“解釈”を大きく揺らがせるという意味で、10.5話はただの補足ではなく、本編のラストピースだったと言えるかもしれません。



考察まとめ 10.5話が描いた“終わらない正義”とは?

江藤美月というキャラクターが象徴する境界線

江藤は、“加害者”にも“被害者”にもなりえた存在。
その両面性こそが、このドラマの本質です。

  • 彼女は間違っていたのか?
  • でも、本当に誰にも助けられなかったのなら?
  • 「正義」と「悪」は、どこで線引きできるのか?

視聴者は江藤を通して、“誰かの正義が、誰かを傷つけている”という現代的な矛盾を見せられたのです。

あなたの中の“良いこと悪いこと”は何ですか?

本作は明確な答えを提示しませんでした。
けれど、江藤の問いかけは、観る者に強く残ります。

「私の正義は、間違っていましたか?」

この言葉に、「うん、間違ってたよ」と断言できる人は、そう多くないのではないでしょうか。

まとめ 正しさに迷う私たちへの問い

『良いこと悪いこと』10.5話は、地上波だけでは描ききれなかった“心の奥”に踏み込みました。

  • 江藤美月の過去と痛み
  • 高木将との対比
  • そして、「正義」とは何かという本質的な問い

答えが出ないからこそ、この物語は終わらず、視聴者の中で生き続けるのです。

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その“モヤモヤ”が、次の会話を生み、考えるきっかけになるかもしれません。