『AKIRA』意味がわからない?ラストの考察、鉄雄の変化を分かりやすく解説!
はじめに なぜ『AKIRA』は「難しい」と感じるの?
映画『AKIRA(アキラ)』は、未来の東京を舞台にしたSFアニメ。
かっこいいバイク、スゴい映像、ド派手なバトル。
画像引用:マッシュルーム
一度見たら忘れられない映画です。
私自身30年ほど前になると思いますが、子供のころ見たときには、「???」で頭がいっぱいだった記憶があります(笑)
そして得体の知れない雰囲気に触れてしまったような・・・ちょっと怖い印象を残した映画でした。
大人になって観ると印象や見方も変化したり、原作を読んでいないと理解できない部分もあると思います。
私のように「意味がわからなかった」「最後がよく分からない」という人も多いはず。
しかし、日本のアニメ史に残る名作を深堀しないのは勿体ない!
- 「ぼくは鉄雄」ってどういう意味?
- 結局、鉄雄はどうなったの?
- なんであんなに不思議な終わり方なの?
そんな疑問に、過去に観て意味不明だった人にも分かるようにやさしく、でもちゃんと深く考察してみたいと思います。
最期にはイラスト付きで解説図もありますので、映画を楽しむヒントにしてもらえればと思います。
『AKIRA』ってどんな話?
『AKIRA』の物語が始まるのは、第三次世界大戦が起きた31年後(2019年)設定で戦後の荒廃した近未来都市です。
「ネオ東京」
東京は一度、爆発によって消えてしまい、そのあとに再建された都市が「ネオ東京」です。
けれど、このネオ東京はただの近未来都市ではありません。
ビルが立ち並ぶきらびやかな部分と、貧困や犯罪があふれるスラムのような場所が混ざった、矛盾だらけの都市なんです。
作品を通して伝わってくるのは、ただ未来っぽいというだけじゃなく、戦争のトラウマや、社会の崩れかけた空気。
そんな町で生きる若者たちが、それぞれの思いを抱えて動き出していくところから、『AKIRA』の物語は動き出します。
主人公は金田(カネダ)と鉄雄(テツオ)
物語の中心になるのは、バイクチームのリーダーで自信家の少年・金田と、彼の親友で少し気が弱い少年・鉄雄です。
金田はいつも前に立って仲間を引っぱるタイプ。
一方の鉄雄は、そんな金田に守られることが多く、どこか劣等感を抱えていました。
そんなある日、鉄雄はバイク事故をきっかけに、軍の極秘研究に巻きこまれてしまいます。
その結果、鉄雄は人間とは思えないほどの超能力に目覚めてしまいます。
しかし、その力はあまりにも強すぎて、鉄雄自身の心と体を少しずつ壊していきます。
怒り、不安、さみしさ、そして金田への気持ち。
それらが超能力と結びつき、鉄雄はだんだんと自分でも止められない存在へと変わっていくのです。
ここから『AKIRA』は、ただのバトル映画ではなく、「力を持った少年がどう変わってしまうのか」を描く物語へと進んでいきます。
『AKIRA』が伝えたい3つのテーマ
① 「力」とどう向き合うか
鉄雄は、今まで「弱い自分」をバカにされるのがイヤでした。
だから、超能力という“力”を手に入れたとき、「これで誰にも負けない」と思ったんです。
でも、力を持つことは正しいことなのか?本当に自由になれるのか?
それがこの映画で何度も問われます。
「強くなる=幸せ」じゃない。
「強すぎる力は、自分さえもこわしてしまう」
② 戦争と破壊の記憶
映画のはじまりで、東京が大爆発を起こします。
これは、実は原子爆弾をイメージしているとも言われています。
- 崩れたネオ東京=戦後の日本の不安な社会
- 科学や軍の研究=国家の暴走や恐怖
『AKIRA』は、ただのアクション映画ではなく、戦争が人と社会に残したキズも描いています。
③ 友情と「本当の自分」
金田と鉄雄は、ただの友だちじゃなくて、おたがいに影響を与えあう関係です。
鉄雄は、金田に守られていたけれど、同時に「自分はずっと下なんだ」と思っていました。
「さんをつけろよ、デコ助野郎!」
このセリフは、ただの悪口じゃありません。
鉄雄への怒り、心配、悲しさ、そして友情がこもった一言です。
「ぼくは鉄雄」ってどういう意味?
映画の最後で鉄雄が言う「ぼくは鉄雄」。
このセリフには、いろんな意味があると言われています。
そのため、どういう意味?哲学的でよく分からないという声も多いと思います。
- 力に飲まれても、「自分は自分だ」と言いたかった
- 心だけは失いたくなかった
- 新しい世界をつくる「はじまり」だった
自分のアイデンティティ(自分らしさ)を守ろうとした最後の言葉だったのかもしれません。
鉄雄は結局どうなったの?(結末の考察)
映画『AKIRA』のラストシーンを見て、「え?これで終わり?」と感じた人も多いかもしれません。
たしかに、鉄雄の最後ははっきりとは説明されていません。
鉄雄は、自分の力が暴走して大きな光にのまれていきます。
そのまま姿が見えなくなり、消えてしまうように見えますが、映画の中では「死んだ」とは言っていません。
ラスト近くで、鉄雄がこんなセリフを言います。
「これは……ぼくの宇宙だ」
この言葉から、多くの人がこう考えます。
- 鉄雄はただ消えたのではなく、
- 自分の力で新しい宇宙(せかい)を作ったのかもしれない
つまり、「死」ではなく「新しい自分への変化」だったと考えることもできるのです。
漫画版とのちがい
映画『AKIRA』は、もともとマンガが原作です。でも、映画はその一部だけを使って作られました。
そのため、映画とマンガでは結末がちがいます。
- 映画:鉄雄の最後はとても抽象的で、わかりにくい終わり方
- マンガ:鉄雄は自分の力をコントロールし、アキラといっしょに「存在する者」として描かれています
映画は「考える余地」を残して終わります。
その分、自分なりの感じ方や解釈ができるのがAKIRAらしいポイントですね。
『AKIRA』を深く楽しむ3つのヒント
① 映像に意味がある
『AKIRA』は、セリフだけじゃなく絵や演出で気持ちを伝える映画です。
たとえば
- 暗い町=不安な社会
- 赤いバイク=自由や反抗
- 鉄雄の変化=心の崩壊と力への恐れ
② 原作マンガも読んでみよう!
映画『AKIRA』には原作マンガがあります。
映画では省かれていた話や、鉄雄・アキラの正体についてもっと深く描かれています。
③ 『AKIRA』が世界にあたえた影響
『AKIRA』は、日本だけでなく世界中の作品に影響をあたえました。
- 『マトリックス』
- 『ストレンジャー・シングス』
- 『インセプション』など
破壊と再生、力と人間性というテーマは、いまでも多くの作品につながっています。
まとめ『AKIRA』は答えがひとつじゃない映画
『AKIRA』には、はっきりとした「正解」はありません。
だからこそ、見る人によって感想が違います。
- 鉄雄はかわいそう?それとも怖い?
- 金田のセリフは怒り?友情?
- 最後は絶望?それとも希望?
「あなたがどう感じたか」が大事。それが『AKIRA』の魅力なんです。

よくある質問(FAQ)
Q. 鉄雄は死んだの?
明確には描かれていません。でも「新しい宇宙を作った」とも考えられるので、消えただけではないかもしれません。
Q. アキラってだれ?
むかし超能力の実験で、ものすごい力を持ってしまった少年です。
アキラの力が、すべての始まりでした。
Q. なんで2019年の東京?
映画が作られた1980年代から見た「未来」が2019年でした。
オリンピック前の東京という現実とも重なっていて、リアルな不安が込められています。
