野球って、むずかしい言葉が多くてとっつきにくい…そう感じる人、けっこう多いのではないでしょうか。
たとえば「サイ・ヤング賞」と聞いても、なんだかカッコいい名前だけど、正直どれくらいすごいのかピンとこない…なんの賞なの?なんて人もいるはずです。
でも実は、ルールや専門用語がわからなくても、「すごい人が評価される賞」って聞くと、なんとなく興味が湧いてきませんか?
最近では大谷翔平選手や山本由伸選手の活躍で「メジャーリーグ=日本人が大活躍する舞台」というイメージも強くなってきましたよね。
サイ・ヤング賞は、そんな「すごい投手」に贈られる、メジャーリーグでいちばん名誉ある賞のひとつです。
けれど、「最優秀投手の賞」といわれても…どうやって決まるのか、くわしく知ってる人は少ないはず。
誰がどう選ぶの?
どんな成績ならチャンスがあるの?
実際には、どんな条件でえらばれているのか、知りたくはないですか?
ここからは、サイ・ヤング賞のしくみや評価ポイントを、できるだけわかりやすく・かみくだいてお届けしていきます。
「野球は詳しくないけど気になる!」という人でも、最後まで読みたくなる内容になっていますよ!
そして今、サイヤング賞候補の最終候補に選ばれ、注目を集めているのが日本人選手の山本由伸投手です。
彼にこの賞を手にするチャンスはあるのでしょうか?
サイ・ヤング賞とは何か?
野球にそこまでくわしくない人でも、「サイ・ヤング賞」という名前は一度くらい聞いたことがあると思いますし、無い人も私みたいにいると思います(笑)
でも、「どんな賞なの?」と聞かれたら、はっきりこたえられない人も多いはずです。
私も全くもって分からなかったので調べてみることにしました。
サイ・ヤング賞は、メジャーリーグ(MLB)でその年いちばん優れた投手にあたえられる賞です。
つまり、投手にとってのMVPのようなポジションですね!
この賞は、アメリカンリーグ(AL)とナショナルリーグ(NL)で1人ずつ選ばれるしくみになっています。
画像引用:SPOTV NEWS
名前の由来になっている「サイ・ヤング」は、通算511勝という前人未到の記録をもつ伝説の投手です。
今の時代なら、200勝でもすごいって言われるそうなので、ケタちがいのスーパースターだったことが分かります。
サイ・ヤング賞ができたのは1956年。
さいしょのころはMLB全体で1人だけがえらばれていましたが、1967年からはリーグごとに1人ずつ選出されるスタイルになりました。
そして、意外と知られていないのが「誰が対象になるのか?」という点です。
たとえば、「先発じゃないと受賞できない」と思われがちですが、じつはリリーフ投手も対象なんですね。
1992年には、リリーフで活やくしたデニス・エカーズリーが受賞しています。
ただ、これまでの受賞者のほとんどが先発投手であるのも事実です。
ちなみに、私は「えっ、あんなに活躍している大谷翔平選手はなんで候補にいないの?」という素朴な疑問がわきました。
私の中ではメジャーリーグ日本人選手で圧倒的な有名人は大谷選手なので不思議です。
「野球知らない人あるあるの疑問」になるのではと思います(笑)
という事で調べてみました。
画像引用:日本経済新聞社
<なぜ大谷翔平選手はサイヤング賞候補ではないのか>
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 投球イニング不足 | 今季47イニングのみ。規定投球回(162回)の約1/4で、他投手と比較して貢献度が低い。 |
| 登板数制限 | 肘の手術後の影響で14先発にとどまり、ローテーションの主戦としては扱えない。 |
| 評価軸での差 | 勝利数1勝・奪三振42など、主要評価項目で上位候補に大きく差をつけられている。 |
| 二刀流の影響 | 打者としてのMVP級の活躍が注目される反面、投手としての「純粋な評価」が薄れてしまう傾向。 |
| 他候補の実績 | 山本(202回・201奪三振)、スキンズ(防御率1.97)、サンチェス(212奪三振)らが高水準。 |
調べたらスッキリ!
野球初心者の疑問が一つ解決です(笑)
国籍や年齢も関係ないので、外国人投手でもチャンスはじゅうぶんにあります。
日本人では、野茂英雄投手が1995年にサイ・ヤング賞の投票で4位に入った実績があります。
画像引用:日本経済新聞社
つまり、この賞は「誰でも手が届くけど、手にするのは本当に一握り」という、投手にとっての最高の栄誉なんです。
サイ・ヤング賞の受賞条件
サイ・ヤング賞は、成績がよければ自動的にもらえる賞ではありません。
投票でえらばれる賞だからこそ、いろんな要素がからんでくるんです。
まず、選ぶのは全米野球記者協会(BBWAA)に所属する記者たち。
各リーグで30都市×2名=60人の記者が投票します。
投票は、1位から5位までの順位制で、得点の合計がいちばん高い投手が受賞するしくみです。
対象になるのは、その年のMLB公式戦で登板した投手全員。
先発・中継ぎ・抑えは関係ありません。
途中でチームがかわっても、成績があれば選ばれる可能性はあります。
しかも、最低投球回数の決まりもなし。
ただし、じっさいには「ある程度のイニング数」が重視されていて、150回以上を目安にする記者が多いようです。
では、具体的にどんな成績が評価されるのか?
記者たちが特に注目するポイント
- 勝利数(W)
- 防御率(ERA)
- 奪三振(K)
- 投球回数(IP)
- WAR(勝利貢献度)
昔は「勝ち星」が最重要とされていましたが、最近は防御率や奪三振数、WARなどのデータ分析指標も重視されるようになってきました。
ただし、1つの指標がズバぬけていればOKというわけではありません。
すべてにおいてバランスよく高水準な成績を出すことが求められます。
そしてもう1つ、見のがせないのが「チームの強さ」。
表向きには評価対象じゃないですが、強いチームのエースは目立ちやすく、票を集めやすい傾向があります。
とはいえ、プレーオフに出ていないチームの投手が受賞するケースもあります。
2025年のパイレーツに所属するポール・スキーンズ投手は、プレーオフ圏外のチームながら、すばらしい成績で最有力候補となっています。
圧倒的な成績を残せば、チーム成績のハンデも乗りこえられるということなんですね!
山本由伸の受賞可能性は?
さて、ここで日本人の今回の受賞可能性について調べてみました。
2025年シーズン、山本由伸投手はメジャー2年目にしてドジャースの開幕投手をつとめました。
そしてなんと、シーズンを通して30先発すべてを完走。
チームで唯一の“フル稼働投手”として、その安定感が高く評価されています。
画像引用:Full-Count公式サイト
山本由伸選手の成績
- 防御率2.49(NL3位)
- 奪三振201(NL6位)
- 投球回173.1回
- WAR5.0(bWAR)
- 勝利数12勝(12-8)
どれも高水準で、「静かなるエース」としての存在感を見せつけました。
とくにシーズン終盤には、3試合連続で二桁奪三振を記録するなど、印象づけもバッチリ。
MLB公式の模擬投票でも3位前後にランクインしており、評価が確実に高まっています。
ではライバルはどうでしょうか?
最有力はポール・スキーンズ投手(パイレーツ)です。
画像引用:Full-Count公式サイト
- 防御率1.97
- 奪三振216(NL2位)
- 投球回187.2回
- WAR7.6(bWAR)
- 勝利数10勝(10-10)
文句なしの成績で、満票受賞の可能性すらあるといわれています。
もう1人の候補、クリストファー・サンチェス投手(フィリーズ)も注目です。
画像引用:Full-Count公式サイト
- 防御率2.50
- 投球回202回
- 奪三振212
- WAR8.0(bWAR)
- 勝利数13勝(13-5)
いわば、「安定感と信頼感」が売りの投手。
この2人と比べて、山本投手が1位になるのはやや厳しいかもしれません。
ですが、2位争いではじゅうぶんに勝負できる立ち位置です!
山本由伸が獲得してないタイトルって甲子園優勝とサイ・ヤング賞くらい? pic.twitter.com/VxgQGRYojv
— TIFOSI@HIRO (@hiro_sf1908) November 2, 2025
また、山本投手の評価ポイントとしてよく言われるのが、“静かな支配力”。
力まかせではなく、緻密なコントロールとクレバーな配球で打者を封じるスタイルは、現地でも高く評価されています。
「Silent Dominance」という言葉で紹介されることもあるほどです。
さらに、日本時代には沢村賞を3年連続で受賞した経験があり、MLBでもその実力をしっかり見せつけています。
ちなみに、彼の契約にはサイ・ヤング賞の順位に応じたボーナス条項があり、
1位 → 500万ドル
2位 → 400万ドル
と報じられています。
この契約内容もファンのあいだで話題になっており、「報われてほしい!」という声がXでも多く見られました。
はたして、日本人初のサイ・ヤング賞受賞者となるのか――。
結果はまもなく発表されますが、2025年の山本由伸は、まぎれもなく“サイ・ヤング級”のピッチングを披露した一年でした。
私も今回調べてみて、疑問が晴れてスッキリ。
賞をとるのが誰なのか、楽しみに待つことができそうです!
記録だけでなく、記憶にも残るその投球が、MLBの歴史に新たなページを刻む瞬間を、野球ファンの皆さんと一緒に待ちたいと思います!
野球初心者の私の記事にお付き合いいただきありがとうございました~
