スーパーの棚からゴミ袋が静かに値上がりし、シャンプーの値札が書き換えられ始めています。

「値上げ?またか」と思った方、今回はちょっと事情が違うかもしれません。

2026年2月下旬以降、中東情勢の悪化でホルムズ海峡が事実上の封鎖状態となり、日本が輸入に頼ってきた「ナフサ」という石油製品の供給が大幅に滞っています。

ナフサという言葉、聞き慣れない方がほとんどでしょう。

でも実は、今日使ったゴミ袋も、朝のシャワーで使ったシャンプーも、着ているポリエステルの服も、すべてナフサを起点に作られているのです。

正直、これを知ったときには「えっ、そんなところまで?」と驚かされました。

ナフサなんて今まで聞いたこともなかった私は、今回の事態で色々考えさせられるきっかけになりました。

生活根本を考えていかなきゃいけないのかな・・・と今は思っています。

この記事では、ナフサ不足が家庭の日用品にどんな影響をもたらすのか、そして今すぐ手に入る代替品にはどんなものがあるのかを、できるだけわかりやすくお伝えしていきます。

パニックになる必要はありません。

ただ、少し知っておくだけで、家計への打撃をずいぶん和らげられるはずです。

ナフサ不足で影響が出る日用品リスト

まずは「ナフサって何?」というところから、サクッと整理しておきましょう。

普通に過ごしてきたらあまり聞く事がないワードですよね?!

私もなんだそりゃ?という所から始まりました(笑)

ナフサとは、原油を精製するときに得られる軽い石油製品の一種です。

ガソリンや灯油と同じように原油から取り出されるのですが、ナフサは燃料としてではなく、主に石油化学の「原料」として使われます。

高温で熱分解(クラッキングと呼ばれる工程)されると、エチレンやプロピレンという基礎化学品に変わり、それがプラスチックや合成繊維、合成洗剤などに加工されていきます。

ナフサは、現代の日用品を支える「縁の下の化学者」のような存在、といえばわかりやすいでしょうか。

日本はナフサの約6割を輸入に頼っており、その多くが中東産です。

国内精製が約4割、輸入が約6割という構造で、在庫は従来から約20日分程度と非常に薄め

供給が途絶えると、比較的すぐに影響が出やすい体制になっているのです。

政府は「少なくとも4ヶ月分のナフサ相当在庫(輸入ナフサ・国内精製分+中間化学製品在庫)を確保している」と説明しており、直ちに危機的な状況ではないとしています。

ただし現場では、国内12基あるエチレン生産設備のうち少なくとも6基が、すでに減産や稼働率の引き下げに入っています。

三菱ケミカルグループ、出光興産、三井化学、旭化成といった大手も対応に追われており、北東アジア全体のエチレン設備稼働率は封鎖前の80%から60%近くまで急落しています。

4月に入ってもこの減産は続いており、5月以降の稼働維持が正念場とされています。

「4ヶ月分ある」と聞けば安心する気持ちはわかります。

ただ、製造設備は一度止めると再稼働まで1ヶ月以上かかるものも多く、政府の在庫確保と企業の減産対応が綱渡りの状況であることは間違いありません。

1〜3ヶ月のタイムラグで、包装材や樹脂製品の供給調整が本格化すると見られています。

これって今知っとかないとヤバくないですか?!

パニックになってはいけないとは分かっていながらも、刻一刻と不足すると分かっている製品が徐々に店頭から無くなっていくんですよね。

4月中旬の今は、お店に行っても日常の製品棚を見る事が出来て普通に買い物が出来ているのですが、もしかすると数か月後にはそれが難しくなっているという事が起こるかもしれないんです。

 

では、具体的にどんな日用品が影響を受けるのでしょうか。

家の中を見渡してみると、思った以上に広い範囲に及ぶことに気づきます。

包装・容器類

  • レジ袋やゴミ袋
  • 食品ラップ
  • ペットボトル
  • 発泡ポリスチレン製の食品トレー
  • お菓子の袋
  • 調味料のチューブ

洗剤・衛生用品

  • シャンプーやリンス
  • ボディソープのボトル
  • 中身の界面活性剤
  • 洗濯洗剤
  • 台所洗剤
  • 歯ブラシの柄
  • 使い捨て手袋
  • 不織布マスク

衣類・繊維

  • ポリエステルやナイロンの服
  • ストッキング
  • フリース素材のジャケット
  • 靴の合成素材部分

その他

  • 紙おむつ
  • 生理用品の吸水ポリマーや不織布部分
  • クリアファイル
  • ボールペン
  • 塗料や接着剤
  • 医療用の注射器や点滴バッグ

「家の中のほぼすべてじゃないか」と思った方、その感覚は正しいと思います。

価格への影響もすでに出始めており、ゴミ袋メーカーの日本サニパックは2026年5月21日着荷分から30%以上の値上げを予定しています。

塗料のシンナーでは75%上昇という報告もあり、4月に入ってからの追加値上げも反映した最新試算(野村総研)では、4人家族の年間家計負担が2万2500〜3万5100円増になる可能性があるとされています。

消費者物価全体を一時的に約1%押し上げる影響も懸念されており、家計にじわじわとのしかかってくる形です。

ゴミ袋やラップの代わりになる代替素材

不安になったところで、次は「じゃあ何を使えばいいのか」という話に移りましょう。

代替品は思ったよりずっと身近にあります。

100均やスーパーを少し意識して歩くだけで、今日から切り替えられるものが見つかるはずです。

まずゴミ袋の代わりとして有力なのが、紙製ゴミ袋です。

ダイソーやセリアなどの100均、スーパーやホームセンターでも販売されており、燃えるゴミ用として普及が進んでいます。

耐水加工が施されたタイプも増えており、「紙だと破れそう」という不安もだいぶ解消されてきました。

液体を多く含むゴミは、新聞紙で一度くるんでから入れると使い勝手がぐっと改善されます。

値上げラッシュが続くポリ袋と比べると、紙製ゴミ袋は価格が安定しやすいという利点もあります。

食品ラップの代替として注目されているのが蜜蝋ラップです。

コットンの布にミツロウ、ヤシ油、天然樹脂を染み込ませたもので、手の熱で柔らかくなり食品にぴったり密着します。

「SuperBee」や「ハニーマザー」といったブランドがAmazonや楽天、LOFT・東急ハンズなどで手に入り、3枚セットで1,000〜3,000円台が相場です。

私は今回初めて知りました。

デザインがとても素敵なものがあって、挑戦してみようかと思ってます。

 

冷水と中性洗剤で洗えば何度でも使えるので、長い目で見るとコスト面でもメリットが出てきます。

熱いものや生肉には不向きなので、その点だけ注意が必要です。

ちょこっと残った野菜やお皿にラップしたい時などはこの蜜蝋ラップで十分だなと思いました。

市販のラップと使い分けるだけでも消費量が変わるのでエコになりますね。

 

バイオマスプラスチック製品も選択肢として覚えておく価値があります。

サトウキビやトウモロコシ、セルロースなどの植物由来原料から作られたプラスチックで、石油系ナフサへの依存を一部代替できます。

スーパーのレジ袋コーナーや業務スーパー、Amazonで「バイオマス レジ袋」と検索するといくつか見つかります。

見分け方のポイントは、パッケージに「バイオマスプラマーク」(日本バイオマスプラスチック協会認定、バイオマス由来成分25%以上)があるか、「バイオPE」「PLA(ポリ乳酸)」「植物由来」といった表示があるかどうかです。

完全に石油フリーというわけではありませんが、配合率が高いものを優先して選ぶだけでも、日々の選択が少しずつ変わっていきます。

大切なのは、「代わりになるものがある」という安心感を持つことです。

パニック買いで棚を空にしてしまうと、本当に必要な人の手に届かなくなります。

必要な分を計画的に補充する「ローリングストック」のスタイルで、焦らず代替品に切り替えていくのが賢い対応といえるでしょう。

洗濯洗剤やシャンプーの賢い切り替え方

ゴミ袋やラップと並んで、実は見落とされがちなのが洗剤やシャンプーの類です。

液体タイプの洗剤やシャンプーは、中身の合成界面活性剤だけでなく、ボトル自体もポリエチレン製であることがほとんどです。

つまり一つ購入するだけで、ナフサ由来の成分を「容器」と「中身」の二重で消費していることになります。

「ボトルまでナフサ由来だったのか」と、これには正直うなってしまいました。

専門家試算ではシャンプー・リンスが5〜9%、洗濯洗剤が4〜8%値上がりする見込みで、地味だけれど確実に家計を圧迫してきます。

この状況で切り替え先として有力なのが固形石鹸です。

固形石鹸の中身は、ほとんどがヤシ油やパーム油などの植物性脂肪酸から作られており、合成界面活性剤を使っていないものが多いです。

「シャボン玉石けん」などの植物性固形石鹸がドラッグストアや100均、無印良品で手に入ります。

髪にも体にも食器にも使えるため、「これ一個でいくつの洗剤をカバーできるか」と考えると、コスパの高さにも気づくかもしれません。

ただし、髪に使うと若干きしみを感じることがあります。

そのときはクエン酸を薄めたスプレー(クエン酸小さじ1+水100ml)をリンス代わりに使うと、驚くほどサラサラになります。

最初は少し戸惑うかもしれませんが、慣れてしまえばむしろ快適という声も多いそうです。

洗濯には粉末洗剤への切り替えも効果的です。

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炭酸塩配合の粉石けんタイプや無添加粉石けんはスーパーやドラッグストアで入手でき、液体タイプよりボトルを使わない分、ナフサへの依存度が下がります。

溶け残りが心配な場合は、あらかじめお湯に溶かしてから洗濯機に投入すると解消できます。

洗濯の際にお湯準備するのは面倒・・・という方は粉石けんネットを使用するのもいいと思いますよ!

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さらに一歩進めるなら、重曹とクエン酸を活用した掃除術も試してみる価値があります。

この二つは100均でまとめて200円程度で揃い、成分は鉱物・食品由来なのでナフサとは無縁です。

重曹スプレー(重曹小さじ1+水100ml)はキッチンの油汚れや皮脂汚れに効果的で、クエン酸スプレー(クエン酸小さじ1+水100ml)はお風呂の水垢や蛇口のくすみに力を発揮します。

トイレには、重曹と少量のクエン酸を混ぜると発泡して汚れが浮き上がり、市販洗浄剤に近い使い方ができます。

一点だけ絶対に守ってほしいのが、クエン酸(酸性)と塩素系漂白剤を混ぜないことです。

有毒ガスが発生する危険があるため、この点だけは徹底してください。

その点さえ守れば、重曹・クエン酸はコスト・安全性・ナフサ依存の低さという三拍子が揃った、非常に優秀な存在です。

実家の親や子供を守る石油フリー日用品

脱ナフサの取り組みを考えるとき、自分だけでなく家族全員のことも頭に置いておきたいところです。

特に気になるのが、高齢者や小さな子供が使う衛生用品です。

紙おむつや生理用品は、吸水ポリマーや不織布にナフサ由来の成分が多く含まれており、長期的な供給調整が起きた場合にはコストや入手性に影響が出やすい品目です。

透析に使われる関連医療用品も同様の懸念があり、介護が必要な家族がいる場合は早めに代替案を頭に入れておきたいところです。

「まさかおむつまで影響を受けるとは」と感じた方も多いのではないでしょうか。

布おむつや布ナプキンへの切り替えは、エコな選択として以前から注目されてきましたが、今こそその出番といえるかもしれません。

洗濯の手間は増えますが、ナフサ依存を大幅に下げられますし、肌に優しい素材を選べるというメリットもあります。

竹繊維素材の布ナプキンは吸収力が高くニオイも抑えやすいと評判で、楽天やAmazonで探せます。

月経カップなどの再利用型衛生用品も、選択肢の一つとして覚えておくといいでしょう。

実家の親へのプレゼントとして、石油フリーな日用品を贈るのも一つのアイデアです。

竹製や木製の歯ブラシは柄にナフサ由来の成分を使っておらず、ドラッグストアや100均でも手に入るようになってきました。

オーガニックコットンや麻素材のタオルは化学繊維の代わりになり、肌触りの良さから喜ばれることも多いです。

固形石鹸のセットや蜜蝋ラップは、健康や環境に関心が高い親御さんへのちょっとした贈り物として、会話のきっかけにもなりそうです。

母の日や父の日のプレゼントギフトなどでもよさそうですよね!

 

 

家族で楽しみながら取り組める方法もあります。

重曹とクエン酸を使った手作り洗剤ワークショップは、子供も参加しやすく、「なんで泡が出るの?」という疑問から化学の仕組みを体験できる時間になります。

「家の中でナフサ由来の製品を探してみよう」というゲーム感覚の取り組みは、消費生活への意識を自然と育ててくれます。

高齢の親がいる家庭では、耐水性の高い紙製品を優先して選び、シンプルで使いやすい形状の製品を意識するといった配慮も大切です。

世代を超えて「脱ナフサ」を考えることが、家族の絆を深める意外なきっかけになりえます。

ナフサ不足を脱プラ生活のきっかけに

ここまで読んでいただくと、「心配なことが多いな」と感じた方もいるかもしれません。

でも視点を少し変えると、このナフサ不足は日本の消費生活が長年抱えてきた「石油依存」という構造を見直すきっかけでもあります。

中東情勢という、個人にはどうにもできない遠い場所の出来事が、自分のキッチンのゴミ袋に影響するという事実は、なかなか示唆に富んでいます。

石油という一点に多くを依存しすぎると、その供給が揺らぐたびに生活が振り回されることになります。

脱プラや天然素材へのシフトは環境への配慮として語られることが多いですが、それと同時に「中東情勢に左右されない、自立した消費生活を送るための保険」でもあるのかもしれません。

蜜蝋ラップを使い始めた家庭は、ラップの値上がりに動じません。

固形石鹸に切り替えた家庭は、シャンプーボトルの値札を見てため息をつかなくて済みます。

そういった小さな「依存からの解放」が積み重なると、家計の安定につながっていきます。

バイオマスプラスチックや天然素材への移行は、CO2排出の削減や資源の循環にもつながります。

個人の生活改善と地球規模の課題が、こんなところで接続しているのは、考えてみるとなかなか面白いことです。

ただ、冷静さも忘れてはいけません。

今回のナフサ不足は、中東情勢の変化次第で改善される可能性も十分にあります。

政府や石油化学工業協会の最新情報を定期的に確認しつつ、大量買いや買い占めには加担しないことが大切です。

パニックが生み出す品不足は、本当に困っている人から必要なものを奪う結果につながります。

まず今週からできることを一つ選んでみてください。

  • ゴミ袋を紙製に切り替える
  • 洗剤を固形石鹸にしてみる
  • 重曹とクエン酸を100均で買ってみる

どれでも構いません。

私はとても久しぶりに牛乳石鹸を買い足しました。

昔は大好きだったんですよね、でも子供が出来てからは「泡で出てくる」便利な石鹸達ばかりに目が行って・・・

子供達も小学生なので、自分で泡立てて使う石鹸を使わせていこうと思うきっかけとなりました。

一つ試してみると、「あれ、これで十分かも」という気づきが生まれることがあります。

そしてそれが、遠い中東の情勢に振り回されない、少しだけ自由な暮らしへの第一歩になるのではないかと思っています。